ブレイシーズについてのお話し

北海道札幌市で、ブリティッシュスタイルの紳士服をオーダーで誂えております

Gentleman shop GENT'S CODE（ジェンツ コード）

で御座います。

 

本日は、紳士服を纏う上で欠かせないアイテムの一つである、

「ブレイシーズ」

について、お話しをしましょう。

ブレイシーズとは、日本でなじみ深い呼び方で言うと

「サスペンダー (Suspenders)」

です。

ですが、この「サスペンダー」と言う呼び名はアメリカ英語で、

イギリスでは

「ブレイシーズ / ブレーシス (Braces)」

と呼びます。

 

 

本来、伝統的な男性のトラウザーズ（パンツ、スラックス）は、

ベルト着用では無く、

『ブレイシーズで吊るのが正装』です。

 

 

※因みに、イギリスでサスペンダーというと「ガーターベルト」を指す場合があり、逆にアメリカでブレイシーズというと「歯列矯正器具」を指してしまう事もあるとかないとか。。。

このブレイシーズは1787年頃登場し、トラウザーズの普及と共に一般化していきました。

当初は実用的な目的で使われていましたが、時代の流れで装飾的な意味合いが強くなっていきました。

ブリティッシュスタイルのスーツは、トラウザーズの股上を深く(高く)とります。

腰ではなく、腰骨の上部分に、ウエストバンドを乗せ、ブレイシーズで吊り上げます。

トラウザーズの股上を深くしベストの丈を短くすることで、

”目線を上に上げ”

スタイルをよく見せることができるのです。

 

 

トラウザーズのウエストラインを常に一定のラインに維持することができるため、ウエストが落ちてくる心配もありません。

 

 

ブレイシーズスタイルにしますと、トラウザーズにベルトループを着ける必要がなくなり、トラウザーズを”履く”のではなく、

”吊る”スタイルになります。

そうすることで、ウエストにゆとりをもって作ることができ、ベルトを使用するときよりもストレスなく履くことができるのです。

また、上から吊るため前タックも綺麗に”立ち”、トラウザーズのラインがとても綺麗になります。

 

 

「ベルト」は元々軍服に採用されていた物であり、

その実用性からカジュアルファッションに採用され、

その後やがてスーツスタイルにも取り入れられました。

（因みに、ベルトスタイルになってトラウザーズに美しいラインが出なくなったため、トラウザーズの前タックが無くなっていった、という流れになってます。）

 

つまり、ベルトはカジュアルなアイテムと捉えても過言ではないので、

スーツでベルトを着けるのはオススメではありません…。

仮にベルト着用で臨むとしても、

そのベルトはベストの裾の中に隠れるようにして、見せてはいけません。

（バックルを見せたいと言う方もいらっしゃいますが、それはデニムパンツでのスタイルの方がオススメです。）

つまり、男性にとってはベルトよりも

『ブレイシーズスタイルの方が品格は上がり』

女性にとっては、

①ベルトが隠れているかどうか

②ブレイシーズスタイルかどうか

が、『上質な男性を見極めるポイント』

の一つになります🎩

 

昨今ではブレイシーズのニーズは減ったものの、

今もなおブレイシーズは

「確固たる正装用アイテム」であり、

それでいてデニムスタイル等幅広いファッションスタイルに取り入れられる、

汎用性の高さも兼ね備えた魅力的なアイテムです。

 

 

※写真のブレイシーズ

商品名：ブレイシーズ
ブランド：ALBERT THURSTON
（アルバートサーストン ）
生地：ボックスクロス
色：グリーン、ワインレッド、ネイビー
柄：無地
価格：￥25,300税込

商品詳細はこちらから

GENT'S CODEが師事しております東京の「OLD HAT」が別注したボックスクロスの、アルバート・サーストンのブレイシーズです。

 

 

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